今回のコロナの件で社会のあり方って結構変わってしまいました。
例えば旅行の形もビジネス渡航が大打撃。ZOOMなどを始めWeb会議が浸透していったことにより、無理に出向かなくても打ち合わせができるようになりました。
と、なると移動すること自体の意義ってなんだろうって思います。ここ数年聞いたことはあるけど実際にやったことはなどワーケーション。
これが結構な鍵になってくるかもしれません。今回はこのワーケーションを自ら体験した感想と今後の展開を探ってみたいと思います。
ワーケーションとは?
そもそも、ワーケーションとは?というとこからですが、『ワーク』と『バケーション』を組み合わせた言葉です。テレワークとは異なります。
働きながらもバケーションを取得するというもので、このテレワークが浸透してきた中に新たなワークスタイルで注目を浴びているのです。海外を中心に広がってきたワークスタイルでありバケーションです。
元々は日本でだと有給が全く消化されないことから政府が押し進めようと広がってきたような背景もあります。
なぜワーケーションなのか?
さて、なんで今ワーケーションなのか?という話になってはくるのですが、今回のコロナウィルスの感染拡大防止の観点から世の中は移動をせずに業務を継続しなくてはならなくなりました。
オリンピックを機に少しずつテレワークが推奨されていましたが、そんなことも待ったなしに移動をする意義を考えるときが早々にきてしまったのが背景にあります。
移動せずに仕事を継続することがある程度確立されてしまった以上は致し方ないことです。
これを機に本来は10年ぐらいかかったであろうデジタル化が一気に進んでいきました。出社せずにもパソコン一つでテレワークが可能になり会議がWeb化されて、捺印が廃止されたりWeb化されたり、食事は宅配になり、必要な備品はwebで発注して宅配でなんでも届く。
ライフスタイルそのものが大きく変わってしまったというのが一番です。
こうした背景から航空会社や旅行会社がメインターゲットにしてきたビジネス渡航という需要が激減して、恐らく時間が経過し平時に戻ったとしてもこのビジネス渡航のお客さんはコロナ前のようには戻らないだろうという見解をどの企業も出しているからです。
ビジネス渡航って、単価が高くてある程度安定した顧客基盤だったのですがそこが縮小するとなるとある程度は観光需要に舵を切るとなるのですが、ワーケーションであれば観光もビジネスもどっちも需要を満たせそうですよね。
平時になった際にこのワーケーションがどんな風に根付いていくのか楽しみですね。
ワーケーションしてきました
昨年ワーケーションのトライアルプログラムに参加してきたことがあります。
まだ、トライアル期間中という中での参加で全体的に荒削りなプログラムでしたがなかなか有意義だなぁーという印象。普通に生きてると竹林に入って鎌で竹を刈るとかしませんからね。。
当日集合して、あの伯方の塩で有名な伯方島へ行ってバンブービレッジを創るというプログラムに参加して竹林で竹を刈って椅子を作りました。
(↑荒れ果てた竹林を整備することからスタートという壮大なプログラム)
その後市内のオフィススペースに移動してPCを各自広げて作業をするという内容。
当時はプログラムに参加する際は何時間かは通常業務をしましょうみたいな内容だったと思います。ワーケーションを通じて地方創生の一環として地元を盛り上げていくような内容でした。
ちなみに、愛媛の伯方島の町としてのポテンシャルはめちゃくちゃ高かった印象です!
さすがは伯方の塩の企業城下町といった感じ、伯方って愛媛って知ってましたか??個人的には住んでもいいなぁと思いました。
ワーケーションのメリットとデメリットは?
日本は有給をあまり使わずに仕事の権限移譲が進まず、働き続けることが美徳みたいな国です。
本当は連休がとれてハワイに行きたいのに、4日目にどうしても外せない会議があっていけない。。だったら、行った先で会議にリモート参加してしまえ!みたいな感じです。
海外のバカンスとかバケーションのように1,2ヶ月休むということが現実的ではないのです。では、実際にどんなメリットとデメリットがあるか考えてみたいと思います。
メリット
- 集中できる
- 業務の権限委譲が進む
- 有給消化できる
- 家族との時間が増える
【集中できる】
オフィスで無駄に話しかけられないし、電話は鳴らないし、満員電車に乗らなくていいし集中して仕事が捗るの言うまでもありません。
行った先でもバリバリやりたい人には案外おススメ。ちなみに、仕事を抱え込みすぎた人は、おそらく移動の飛行機が一番捗ります。
適度に窮屈で今は国内線の対象機材ならWiFiが無制限でやることが限られてる環境がとても心地いいと感じました。羽田 – 那覇ならおおよそ3時間、集中してやるならピッタリです♪
オフィスなどの環境では出なかったような素敵なアイディアが降りてくるのもこういう時です!
【業務の権限委譲が進む】
何よりものメリットが長期で休むことを前提に段取りするので上司、部下、同僚に業務の進捗をシェアしてある程度移管した状態にする段取りを強制的に行うということがよかったと感じています。
滞在先でもやるのですが当然ながら現場に居るわけでは無いのである程度は任せることになります。
有給が取れなかったり休めなかったりする原因はここだったりします。
業務は組織でしているものなので実践してみるとメリットは多いはずです。
滞在先でいつもと違う環境で仕事をすることにより違う頭の使い方をすることでいいアイディアも出てきますよね。
【有休消化ができる】
日本の有給消化率は世界でも突出して低く無理矢理にでも消化するように法律に組み込まれちゃうような国で、突然休めというのもなかなか難しいかもしれません。
であれば徐々に休みながら働いてみるのもいいかもしれません。徐々に完全オフにしていきましょう。
【家族との時間が増える】
有給を取る目的の一つが家族との時間ですよね。
多忙な中でも家族時間が取れてしまうなんてとても素敵なことです。普段見せない姿が家族に披露できちゃうところだったりもします。
残業などで搾取されていた家族時間を取り返すチャンスです!業務が終わってノートパソコンをパタッと閉じた瞬間からバケーション。
いきなり家族でバーベキュー開始とかって最高じゃないですか??
デメリット
- 導入可能な業種業界が限られる
- 行き先がある程度限られてくる
- メリハリがつきづらい
- 導入コストが高くつく
【導入可能な業種業界が限られる】
そもそも論ですがリモートで仕事が成り立つ業種や業態の人が対象になりますよね。製造業や小売業とかだと、管理職や間接部門などになるしここは致し方ない部分ですが現状は可能な業界は限られてきます。
【行き先がある程度限られてくる】
必ずホテルにWiFiが完備ではない可能性と、回線スピードがとんでもなく遅い可能性もある。
ZOOMを使って会議する方なんかは、落ちてしまって会議どころではないなんてこともあります。ホテルによってはWiFiが有料とかもあるので、事前によく口コミなんかを調べてからいきましょう。
社用のスマホとかポケットWiFi持ち歩いている人はまぁいいのですが、そもそも電波が入らない限界集落とかには行けませんよね。
今すぐは行けませんが、海外だとミーティング参加時の時差は結構ネックになります。
【メリハリがつきづらい】
そもそもワークホリックだと仕事をやりすぎてしまう傾向なのが、余計にできてしまう。
ある程度仕事が面白くなってくると、仕事とプライベートの境界線が無くなってくるものだけどストレスフリーでどこまででもできてしまうところはメリットなような、デメリットなような。
完全に分けたい人からすると結構辛い部分かもしれません。これは企業側から見てもどこからどこまでが勤務なのか、時間で縛るのは難しいと思う。
【導入コストが高くつく】
初めからテレワーク導入企業であれば、すぐ可能ですがゼロからスタートなるととても大変。
ネットワーク環境、セキュリティ、外出用の端末、Web会議システムの導入、と
初期投資はかなりなもの。リモートワークが進んだとはいえまだまだこれからな気はします。
ワークスタイルの変化も時代の潮流なので、検討しているのであれば導入は迷う必要がありません。
行くも行かないもあなた次第
会社によりやらされてとる人と、有給をとりたくてとる人の色合いがだいぶと違う部分はメリットでもデメリットでもあります。
前者は普段の業務が効率が悪くて休みもろくにとれない、でも会社から年間5日とるように言われていてワーケーションに行くモチベーションとしては最悪で、『なんで旅行先でまで仕事をしなくてはならないのか?』になります。
しかし、後者の方は休みが欲しくてたまらない人からすると、サクッと仕事をやっつけていこうとして最高のモチベーションで『やったぜー行った先でちょっと仕事すればいいぜー』になります。
バケーションだし、遊びながらも仕事をする自分を褒めてあげよう的な感じです。
リゾートホテルのプールサイドに寝ころびながらメールを打つもよし、ホテルのラウンジにこもって企画書つくるもよし、とりあえず仕事は放っておいて海で泳ぎまくるもよしじゃないですか!
企業も従業員もある程度は妥協が必要でなし崩しな感じで始められたらいいのではないかなと思います。
今の時代で今の作業環境があるから成しえるワークスタイルなわけですが、やってみる価値はあるのではないかなと思います!
既にリモートワークなどの制度として導入されている企業にお勤めの方は今すぐ行くべきです。